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簿記の知識は役立つのか?必要性を検証

簿記の重要性

皆さんは簿記に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか?簿記は『帳簿記入』の略であり、会計・経理を仕事とする人が必要な知識と捉えている方が多いと思います。実際私もそう考えていたため特に必要性を感じていませんでした。

しかし簿記を勉強して学ぶことのできる会計・経理の知識は実に役立つ場面が多いようです。私自身も簿記の勉強をしましたが日々の生活の中で非常に重宝しています。そんな簿記の重要性を私の経験や周囲の話を交え様々な視点から見てみます。

 

資格としての簿記

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簿記資格(一般的には日商簿記検定)は1級~3級までの難易度があり年に3回(6月、11月、2月)試験が開催されております。各級の一般的解釈は下記の通り。

・3級

個人事業主の方や会計ソフトを自分で考えながら操作するレベル。就活を少しでも有利に進めたい、起業を考えてる、企業研究に使いたい人などにも取得がオススメ。

・2級

会社全般の経理を見るのに必要。経理などのバックオフィス職を希望する人向けで実際の求人でも経理担当、会計事務所などは必須項目になっていることも多いです。

・1級

大企業の経理全般を見たり、税理士・公認会計士を志すレベル。税理士の受験時に簿記1級取得が受験資格の一つにもなっています(必須ではない)。独立まで考えているのであれば取得は必須と考えたほうがいいと思われます。

 

では実際に簿記資格は役立つのでしょうか?私は30代前半で3級を、今年に入って2級を取得しました。現在まで職歴として経理職についたことはありません。そんな私の体験からは簿記資格が役に立ったことはないと思っていました。自分の体験なのに思っていましたっておかしいですよね?実は今回の記事を書くにあたって周りの人に簿記資格について話を聞いた際役立っていたことが判明しました。

私は現職で営業事務の仕事をしているのですが、私の採用に簿記資格(当時は3級)が関わっていたとのことなんです。たしかに日々の業務で経理の仕事を兼ねていることも少なくありませんが、意識していなかったので全く気付きませんでした。けどこれは簿記資格を有していることがいい影響を及ぼした結果ですよね。

 

また、人事担当をしている知り合いからは語学と簿記のスキルは職種関係なく重要度を高く見ているとの話も聞きました(資格としては特に新卒採用時に重要視しているそうです)。それはビジネス公用語ともいえる簿記の基礎知識が社員の成長に大きく影響するからだそう。たしかに企業によっては新入社員の入社前に簿記3級の取得を課すところもありますからね。

 

よく『簿記の資格を持っていても意味がない!』なんて話を聞きますが、実際ではこのように役立つことがわかりますよね。人事採用における書類選考の段階では人柄や経験に不明瞭なこともあり資格の有無が判断材料の一つにもなりえるのです。意味がないと思っている人は私のように役立ったことに気付いてないだけかもしれませんよ。

 

バックオフィス職での簿記

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社員の給料や会社の商取引について取りまとめる総務や経理の仕事においては簿記知識(資格)は必須といっても過言ではありません。企業の財務諸表を作成するためには日々の取引記録がなによりも大切ですし、その記録を行う経理担当者であれば2級レベルの知識を持っていることは当然だと見られるようです。

一般的には会計ソフトの発達で領収書・通帳などの数字を自動的に読み取れる時代になってきているので簿記に関して人間の出る幕はないと考えてしまいがちですが実務レベルではそうではありません。知識を持って帳簿反映させることが会社状況を正確に把握することに大切となってくるからです。

人事職としても簿記知識は必要とされています。現在の人事担当者は事務仕事だけでなく会社全体がもつ数値目標の一環の役割を担当している人も増えています。計数感覚を養うことが固定費増加に見合う採用なのか、それとも業務改善により現状の人員で対応できる方策があるのかを検討する上でも役立つ知識となっています。

 

こうしたことからもバックオフィス職にとっては考えている以上に簿記知識が必要だということがわかりますよね。

 

バックオフィス職以外での簿記

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他の職種では一見すると簿記の知識が必要ないように見えますが、実は仕事の上で重要なファクターと成りえます。私は前述のとおり営業事務の仕事をしていますが、自社商品を顧客に売り込む際に顧客の財務諸表を読みニーズに合う商品を提案できるよう準備します。また、新規取引先と商談する際も経済状況の判断材料に決算書類を使用することが多々あります。

そうした経験から経費と数字の管理は営業職で常に意識をしておくものであり、販売する商品の価格や必要経費について理解できていなければ対外交渉は難しくなると私は思っています。営業職でも3級程度の知識は持っておくことが大切ではないでしょうか。

 

また、SE職においても役立つことがあるようです。私の知り合いのSEさんは企業会計のシステム構築に携わることが多く経理担当者の方と相談する機会が頻繁にあるので財務会計や管理会計が分からないと契約にも結びつかないですし、仕事上でもシステムの構築スピードや信頼度が違ってくるのだそうです。また、同業には簿記知識のないSEも多いようで周りとの差別化も計れるなどメリットがかなりあるとお聞きしました。

 

管理職やリーダーにとっても決算書に関する基礎知識やそこから磨かれる会社視点、計数感覚は不可欠となるでしょう。売上利益のマネジメント、製造原価管理やコストコントロール、商品・サービスの企画など役職者の仕事にはどれをとっても会社全体の数字がついてまわります。会社の中で地位を確立するためにも簿記の知識は重要だということです。こうして見るとバックオフィス職以外でも簿記の知識があるのとないのではどちらがいいかは一目瞭然ですよね。

 

起業での簿記

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今後起業を考えている人にとっては必須のスキルだと思います。実は私は前述した仕事とは別に副業でエステ関係のお店を共同経営しており、経理業務はクラウド型の会計ソフトを使用しています。

今の会計ソフトは簿記知識がなくても入力することに正直支障はありません。しかし用語の意味が分からないと経営状況もわかりませんし、決算書類も理解できません(現に簿記知識のない共同経営者は四苦八苦しております)。起業すぐは予期せぬお金の動きも多く、会計士と契約する費用を捻出するのも難しいものです。自分で経理や税務を行えるよう知識を持つことは大切ですし、今後の仕事においても間違いなく役に立ってくるハズです。

 

投資での簿記

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株式やFX・バイナリーなど様々な方法がある投資ですが、共通することは今後伸びる投資先を見つけることですよね。売上が伸びていても債権を回収できずに倒産においこまれたり、売上が伸びてないのに業績が伸びることがあるのが企業です。経営が黒字なのか赤字なのか、今後伸びる要素があるのかどこを見れば分かるでしょうか? ズバリ決算書類ですよね。決算書類である『貸借対照表』『損益計算書』の見方を覚える最短方法は・・そう簿記を勉強することですよね。

投資会社に勤める友人は投資信託を提案する際投資者に簿記の勉強を進めているそうです。投資を行う上で企業を見る力をつけることはリスクを抑え、利益を生み出すことにつながるからだそうです。投資をお考えの方はまず簿記を勉強してみるのがいいかもしれませんね。

 

まとめ

簿記について様々な視点から考察してみましたがいかがだったでしょうか?お金にまつわる全てのことに簿記の知識は役立ちます。そう考えると簿記が必要ない事は世の中にはないと言っても過言ではないのです。会計ソフトの発達でほぼ自動的に帳簿が作られる時代となっても、帳簿の分析やその後の経営プランなどは簿記の知識を持つ人がすべきなのは変わらないでしょう。AI全盛の時代になるほど、むしろ、簿記の重要性は高まっていくのではないかと感じますよね。

 

簿記の勉強は難しそうなイメージが先行してなかなか手をつけにくいという人も多いかもしれませんが一度コツを掴んでしまえば楽しく学習できるものです。資格の取得にはそれ相応の勉強時間を必要としますが、学生の方は就職活動の企業選びにも役立つでしょうし、社会人として取得すれば自分で目標を設定して結果を出せる証明にもなりえます。せっかくですからこれを機会に簿記を勉強してみてはいかがでしょうか?